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寒冷地向け水道機器を担うメーカーとして ものづくりにかける情熱の炎を絶やすことなく

株式会社光合金製作所

機械工業発明インフラ金属加工

アイデアを技術で実現し、財産に変える姿勢が成長の源

終戦直後の北海道に希望の「光」を!
不凍給水栓の自給自足を目指す

 1947年創業、78年の歴史を持つ小樽市の光合金製作所。北海道の厳しい冬に不可欠な不凍給水栓ですが、終戦までは本州メーカーに供給を依存していました。メーカーの供給が滞ると北海道の水道事業が立ちゆかなくなる現実を受け、不凍給水栓の道内自給自足を目指して創業。終戦直後の暗澹とした世の中で、明るい社会になることを願って、社名に「光」を用い「光合金製作所」としました。
 1964年には、さらなる技術開発を目的に研究室を設置。スプール(ピストン)タイプの水抜栓、水洗トイレ用給水装置、水抜バルブのほか、バルブを遠隔・集中・自動操作する制御装置の開発も進めてきました。大企業にも劣らぬ水準の研究開発費を投じて研究に邁進。寒冷地のニーズに対応する製品開発をさらに進めます。
 併せて販路拡大にも取り組み、北海道の他に青森県、岩手県、宮城県、秋田県、長野県に営業所・出張所を設置。国内の寒冷地を広くカバーする営業展開を行い、インフラ保護に貢献しています。

北海道のみならず、本州向けにも多様な製品を展開

技術力とアイデアを財産に変える自社開発
オリジナルの「バルブトロニクス」を商標登録

高い技術力を活かし、自社開発製品を次々と実現

 事業は自社内の一貫体制で行っており、事業内容には「製造」と「販売」だけでなく「開発」のキーワードも謳っています。世に出た製品に関する研究に限らず、基礎研究にも取り組み、これまでに製品には直接結びつかないようなデータやノウハウも積み重ねてきました。メーカーとして、皆様により快適な生活を提案すると同時に、製品の「質」にも責任を追い求めています。
 各部品のほとんどは自社工場で製造しています。鋳造工程・加工工程により造られた各部品を、最終的に組立工程にて製品の形に組み立て、作動確認を経て完成品となります。作動確認は、製品を安心してお使いいただくために全数検査を行っています。
 また、不凍給水栓メーカーは全国に数社のみという厳しい競争の中で、苦心して開発した自社の技術を模倣した製品が出回ったことがあり、これをきっかけとし、1952年に初めて実用新案を出願して以来、知財戦略を強化して今日に至っています。
 1994年には知的財産室を設置。取り扱う範囲は技術や機構だけでなく、製品のデザイン、オリジナルの商品名など多岐にわたります。現在の出願件数は800件を超えています。
 2005年には、バルブと電子技術(エレクトロニクス)とを結びつけた「バルブトロニクス」という造語を商標登録(登録商標第4877703号)。寒冷地の水回りが多様化し、機器の電子化が進む中、より高度な技術開発を推進する製品戦略のキーワードとして打ち出しました。

知的財産取得推進の成果や
今後の展望について

業界はもちろん、地域自治体や国からも信頼と評価を得ている

 常に新たなものづくりに取り組み続ける光合金製作所の姿勢は広く評価され、「北海道科学技術奨励賞」「発明奨励賞」「特許庁長官奨励賞」「北海道経済産業局長賞」「キャスティングオブザイヤー」など、特許・発明に関するものをはじめ、賞を多数受賞しています。
 知的財産の部署には知財専任の社員を配置し、製品の研究開発段階での特許調査および、自社の技術力や業界の技術動向の分析を行い、最終的に知的財産権の出願の戦略に活かすなど、常に知財の活用を意識しています。
 繰り返しになりますが、暮らしに欠かせない水道管を凍結から守る製品の数々はすべて、開発から製造、そして販売までを、1947年の創業以来、一貫して自社内で行っています。
 開発、製造、販売の一貫体制を貫くのは、「ものづくり企業」である光合金製作所にとって、責任を持って製品を市場に送り出すことが最も重要な責務と考えているからです。
 「ものづくり」にどれほど技術が発展し自動化が進んでも、「人」のチカラは必要であり続けると考えています。
 「人づくりがあって、ものづくりがある」
 人がいて、受け継ぐ技術があります。そこに未来が拓かれます。

令和5年度北海道地方発明表彰「北海道知事賞」を受賞


株式会社光合金製作所

代表取締役社長 井上 晃
〒047-8686
小樽市新光5丁目9番地6号
TEL:0134-52-2135
URL:
https://www.hikarigokin.co.jp

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